科目A-1 Unit 3 ビジネス変革 入門学習

科目A-1 入門学習
›
Unit 3 ビジネス変革
科目A-1 Unit 3(その他の分野)

ビジネス変革 入門学習

変革の方法論・経営戦略とデジタル戦略・ビジネスモデル・サービス管理・プロジェクト管理・デザインを学ぶ

📚 6章構成✏️ 確認テスト 7問⏱ 目安35分
シラバス対応:大分類1 ビジネス変革/中分類1〜6

社会変化とイノベーション

社会の変化としてAIトランスフォーメーション(AX)、フロンティアAIの影響、信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)が挙げられ、顧客価値ではモノ消費からコト消費・イミ消費・エシカル消費への変化が問われます。イノベーションの5類型はプロダクト・プロセス・マーケット・サプライチェーン・オーガナイゼーションの5つです。既存事業の「知の深化」と新事業の「知の探索」を両立させる両利きの経営、普及の過程を利用者層で説明するイノベータ理論、検証の段階を表すPoC(概念実証)・PoV(価値実証)・PoB、必要最小限の機能で検証するMVPも押さえましょう。

チェンジマネジメント

変革を定着させるチェンジマネジメントには、個人・プロジェクト・組織の3つのレベルがあります。ADKARモデルは個人の変化を「Awareness(認識)→Desire(意欲)→Knowledge(知識)→Ability(能力)→Reinforcement(定着)」の段階で捉えます。変革を進めるためにはコミュニケーション計画・教育計画・移行計画を設計し、専門知識を集約するCoE(Center of Excellence)や学習する組織づくりが有効です。

経営戦略とデジタル戦略

経営戦略ではMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)、業界の競争要因を分析するファイブフォース分析、SWOT分析、経営資源を経済価値・希少性・模倣困難性・組織の4観点で評価するVRIO分析、バリューチェーン分析、ポーターの競争の基本戦略(コストリーダーシップ・差別化・集中)が範囲です。目標管理の手法としてバランススコアカードとOKRがあります。

デジタル戦略では、DX推進の責任者(CDO・CTO・CIOなど)、デジタルガバナンス・コード、DX推進指標、デジタルスキル標準(DSS)を押さえます。

情報システム戦略・調達・エンタープライズアーキテクチャ

システムの役割として、記録のためのSoR、顧客とのつながりのためのSoE、洞察を得るためのSoIを区別します。パッケージの標準機能に業務を合わせるFit to Standard、レガシーシステムのモダナイゼーションも範囲です。要件定義は業務要件・機能要件・非機能要件に分けて行います。調達では、情報収集のためのRFI、提案を依頼するRFP、見積を依頼するRFQを使い分けます。エンタープライズアーキテクチャはビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジの4つのアーキテクチャで組織全体を整理する考え方で、TOGAFやザックマンフレームワークが代表例です。

ビジネスモデル・プロセス・マーケティング

分析手法として、外部環境を政治・経済・社会・技術の観点で捉えるPEST分析、市場を細分化して狙いを定めるSTP分析、顧客を最終購買日・頻度・金額で分類するRFM分析があります。ビジネスモデルはビジネスモデルキャンバスやリーンキャンバスで設計し、ネットワーク効果を持つプラットフォームビジネスも範囲です。業務改善ではBPM・BPR・BPO、改善の着眼点ECRSの原則(排除・結合・交換・簡素化)、ボトルネックに着目する制約条件理論(TOC)を押さえます。プロダクトではPRDやプロダクトマーケットフィット(PMF)、マーケティングでは4P・4C、LTV、A/Bテスト、SEO、ブランディングではブランドエクイティが出題範囲です。

サービスマネジメント・プロジェクトマネジメント・デザイン

サービスマネジメントでは、合意した水準のSLA、目標値のSLO、測定する指標のSLI、規格JIS Q 20000を区別します。インシデント管理はサービスを早く回復させること、問題管理は根本原因を取り除くことが目的です。変更は変更要求(RFC)で管理します。可用性ではMTBF・MTTR、継続性ではRTO(目標復旧時間)・RPO(目標復旧時点:どの時点のデータまで戻すか)・RLO(目標復旧レベル)を押さえます。

プロジェクトマネジメントではプロジェクト憲章、WBS、三点見積り、クリティカルパス法、資源を追加して期間を短縮するクラッシング、作業を並行させて短縮するファストトラッキング、EVM、チームの成長段階を示すタックマンモデルが範囲です。デザインでは人間中心設計(JIS Z 8530)、デザイン思考、カスタマージャーニーマップ、ジョブ理論(JTBD)、ユーザビリティ評価のSUSが出題されます。

重要ポイントまとめ
  • イノベーションの5類型:プロダクト・プロセス・マーケット・サプライチェーン・オーガナイゼーション
  • ADKAR:認識→意欲→知識→能力→定着
  • VRIO:経済価値・希少性・模倣困難性・組織
  • SoR=記録、SoE=顧客とのつながり、SoI=洞察
  • RFI=情報提供依頼、RFP=提案依頼、RFQ=見積依頼
  • ECRS:排除・結合・交換・簡素化
  • SLA=合意、SLO=目標値、SLI=指標/RPO=どの時点のデータまで戻すか
✏️ 確認テスト(全7問)
問 1
VRIO分析で経営資源を評価する4つの観点の組合せとして正しいものはどれか。
ア. 強み・弱み・機会・脅威
SWOT分析の観点です。
イ. 政治・経済・社会・技術
PEST分析の観点です。
ウ. 経済価値・希少性・模倣困難性・組織
正解です。4つすべてを満たす経営資源は持続的な競争優位の源泉になると考えます。
エ. 製品・価格・流通・販促
マーケティングの4Pです。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 2
顧客や利用者とのつながりを強化し、体験価値を高めることを目的とするシステムの分類はどれか。
ア. SoR(Systems of Record)
SoRは会計や在庫など、正確な記録を目的とする基幹系のシステムです。
イ. SoI(Systems of Insight)
SoIはデータを分析して洞察を得ることを目的とするシステムです。
ウ. SoS(System of Systems)
SoSは複数の独立したシステムが連携して一つの機能を実現する構成のことです。
エ. SoE(Systems of Engagement)
正解です。顧客接点のアプリやWebサービスなどが該当し、変化に素早く対応することが求められます。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 3
システム調達において、要件を示したうえで発注先候補に具体的な提案を求める文書はどれか。
ア. RFP
正解です。RFP(提案依頼書)で要件や評価基準を示し、各社の提案を比較して発注先を選定します。
イ. RFI
RFIは提案の前段階で、製品や技術の情報提供を依頼する文書です。
ウ. RFQ
RFQは見積を依頼する文書です。
エ. SLA
SLAはサービス提供者と利用者の間で合意するサービスレベルです。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 4
業務改善の着眼点「ECRSの原則」の内容として正しいものはどれか。
ア. 評価・確認・報告・承認
ECRSの内容ではありません。
イ. 排除・結合・交換・簡素化
正解です。Eliminate・Combine・Rearrange・Simplifyの順に検討すると、効果の大きい改善から着手できます。
ウ. 計画・実行・評価・改善
PDCAサイクルの内容です。
エ. 整理・整頓・清掃・清潔
5S(残りの1つは躾)の内容です。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 5
SLO(サービスレベル目標)とSLI(サービスレベル指標)の関係として適切なものはどれか。
ア. SLIは顧客との契約書で、SLOはその付属資料である
契約として合意するのはSLAです。
イ. SLOとSLIは同じ意味で、呼び方が異なるだけである
SLOは目標、SLIは測定する指標であり、意味が異なります。
ウ. SLIはサービスの状態を測る指標で、SLOはそのSLIについて定める目標値である
正解です。例えば「応答時間」がSLI、「99%のリクエストを1秒以内に応答」がSLOです。
エ. SLOは障害発生時の連絡手順を定めたものである
SLOは目標値であり、連絡手順ではありません。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 6
プロジェクトのスケジュール短縮技法のうち、本来は順番に行う作業を並行して進めるものはどれか。
ア. クラッシング
クラッシングは要員の追加など資源を投入して期間を短縮する技法です。
イ. 資源平準化
資源の使用量の偏りをならす技法で、期間はむしろ延びることがあります。
ウ. 三点見積り
楽観値・最可能値・悲観値から期間を見積もる技法です。
エ. ファストトラッキング
正解です。並行作業によって期間は短縮できますが、手戻りのリスクが高まる点に注意が必要です。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 7
事業継続計画におけるRPO(目標復旧時点)の説明として適切なものはどれか。
ア. 障害発生時に、どの時点までのデータを復旧するかの目標
正解です。RPOが短いほど失われるデータは少なくなりますが、バックアップの頻度やコストは増えます。
イ. 障害発生から業務を再開するまでの目標時間
RTO(目標復旧時間)の説明です。
ウ. 復旧後に提供するサービスの水準
RLO(目標復旧レベル)の説明です。
エ. 故障から次の故障までの平均時間
MTBFの説明です。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます

演習問題で理解を定着させよう

科目A-1(共通知識)の演習問題で実践力を高めましょう

科目A-1 演習問題を解く →