科目A-1 Unit 5 組織活動(経営・組織論/ガバナンス・監査) 入門学習

科目A-1 入門学習
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Unit 5 組織活動
科目A-1 Unit 5(その他の分野)

組織活動(経営・組織論/ガバナンス・監査) 入門学習

経営と組織・人材マネジメント・BCP・会計と財務・内部統制・システム監査を学ぶ

📚 6章構成✏️ 確認テスト 7問⏱ 目安30分
シラバス対応:大分類3 組織活動/中分類11〜12

組織活動と経営資源

人材を資本と捉えて投資する人的資本経営、存在意義を軸にするパーパス経営、サステナビリティ経営、企業の社会的責任(CSR)、環境・社会・ガバナンスを考慮するESG投資が範囲です。投資家との対話(IR)では、財務情報と非財務情報をまとめた統合報告書が使われます。組織形態としては職能別組織、マトリックス組織、カンパニー制組織、ブロックチェーン上のルールで運営する分散型自律組織(DAO)を区別しましょう。

ヒューマンリソースマネジメントと行動科学

人材育成ではリスキリング、CDP、コーチングのGROWモデル(Goal:目標→Reality:現状→Options:選択肢→Will:意思)、目標設定のSMARTの法則、目標管理制度(MBO)が範囲です。行動科学では、マズローの欲求段階説、満足を生む動機づけ要因と不満を防ぐ衛生要因を分ける動機づけ・衛生理論、XY理論、期待理論、目標達成機能(P)と集団維持機能(M)でリーダーシップを捉えるPM理論、部下の成熟度に応じてスタイルを変えるSL理論を押さえます。

事業継続とファシリティ

事業継続計画(BCP)は災害や障害が起きても重要な業務を継続・早期復旧するための計画で、それを継続的に運用・改善する仕組みが事業継続マネジメント(BCM)、規格がJIS Q 22301(ISO 22301)です。BCPの策定では、業務が停止した場合の影響を分析する事業影響度分析(BIA)を行い、優先して復旧する業務と目標復旧時間を決めます。変化や障害から回復する力をレジリエンスといいます。設備を経営資源として管理するファシリティマネジメントも範囲です。

会計・財務

損益分岐点売上高は「固定費 ÷(1 − 変動費率)」で求めます。売上高から変動費を引いたものが限界利益です。財務諸表は、財政状態を示す貸借対照表、経営成績を示す損益計算書、資金の流れを示すキャッシュフロー計算書が中心です。財務指標では、総資産に対する利益の割合ROA、自己資本(株主の資本)に対する当期純利益の割合ROE、短期の支払能力を示す流動比率、自己資本比率、経済的付加価値(EVA)を押さえます。投資判断では正味現在価値(NPV)法と内部利益率(IRR)法を使います。

コーポレートガバナンスと内部統制

コーポレートガバナンス・コードは上場企業の企業統治の原則です。財務報告の信頼性を確保するための内部統制報告制度(J-SOX)では、内部統制の基本的要素として統制環境・リスクの評価と対応・統制活動・情報と伝達・モニタリング・ITへの対応の6つが示されています。ITへの対応のうち、システム全体を支えるIT全般統制(アクセス管理や変更管理など)と、個々の業務処理を正しく行わせるIT業務処理統制(入力チェックなど)を区別しましょう。内部統制は絶対的ではなく合理的な保証にとどまるという限界もあります。ほかにAIガバナンス、サイバーセキュリティ経営ガイドライン、外部委託先の管理(第三者リスク)が範囲です。

システム監査

監査には会計監査・システム監査・情報セキュリティ監査・内部監査などの形態があり、業務の担当者自身が評価する統制自己評価(CSA)もあります。システム監査人には独立性と客観性、専門的能力、正当な注意と秘密の保持が求められ、判断の拠り所としてシステム監査基準とシステム管理基準があります。監査計画は、リスクの大きい領域に重点を置くリスクアプローチで策定します。監査は予備調査→本調査→結論の順で進め、チェックリスト法・ドキュメントレビュー法・インタビュー法、コンピュータを使うCAATで監査証拠を入手し、監査調書に記録して監査報告書にまとめ、改善提案のフォローアップを行います。

重要ポイントまとめ
  • GROWモデル:目標→現状→選択肢→意思
  • BIAで優先して復旧する業務と目標復旧時間を決める
  • 損益分岐点売上高=固定費 ÷(1 − 変動費率)
  • ROA=利益÷総資産、ROE=当期純利益÷自己資本
  • J-SOXの基本的要素は6つ(ITへの対応を含む)
  • IT全般統制=システム全体の管理、IT業務処理統制=個々の業務処理の正確性
  • システム監査:リスクアプローチで計画し、予備調査→本調査→結論の順に進める
✏️ 確認テスト(全7問)
問 1
固定費が400万円、変動費率が60%の事業の損益分岐点売上高はいくらか。
ア. 1,000万円
正解です。400万円 ÷(1 − 0.6)= 1,000万円です。売上1,000万円のとき、限界利益400万円と固定費400万円がちょうど等しくなります。
イ. 240万円
固定費に変動費率を掛けた値で、損益分岐点ではありません。
ウ. 667万円
固定費を変動費率で割った値です。割る数は(1 − 変動費率)です。
エ. 1,600万円
計算方法が誤っています。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 2
ROE(自己資本利益率)の説明として正しいものはどれか。
ア. 総資産に対する利益の割合
ROA(総資産利益率)の説明です。
イ. 自己資本に対する当期純利益の割合
正解です。株主が出資した資本でどれだけ利益を上げたかを示し、株主の視点から重視される指標です。
ウ. 流動負債に対する流動資産の割合
流動比率の説明です。
エ. 総資本に占める自己資本の割合
自己資本比率の説明です。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 3
J-SOXで示されている内部統制の基本的要素に含まれるものはどれか。
ア. 事業影響度分析
事業影響度分析(BIA)はBCPの策定で行う分析です。
イ. 統制自己評価
統制自己評価(CSA)は評価の手法で、基本的要素ではありません。
ウ. ITへの対応
正解です。統制環境・リスクの評価と対応・統制活動・情報と伝達・モニタリングに「ITへの対応」を加えた6つが基本的要素です。
エ. 業績評価
内部統制の基本的要素ではありません。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 4
IT業務処理統制の例として最も適切なものはどれか。
ア. システム開発の変更を承認する手続きを定める
システム全体に関わる変更管理で、IT全般統制にあたります。
イ. システム管理者のアカウントを定期的に棚卸しする
アクセス管理でありIT全般統制にあたります。
ウ. データセンターへの入退室を記録する
物理的なセキュリティで、IT全般統制にあたります。
エ. 受注入力画面で、数量や金額の入力値の範囲をチェックする
正解です。個々の業務処理が正確に行われることを確保する統制で、入力チェックや照合などが該当します。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 5
BCPの策定において、事業影響度分析(BIA)で行うこととして適切なものはどれか。
ア. 業務が停止した場合の影響を分析し、優先して復旧すべき業務と目標復旧時間を決める
正解です。BIAの結果をもとに、必要な資源や対策を検討します。
イ. 情報資産ごとに脅威と脆弱性を洗い出す
情報セキュリティのリスクアセスメントで行うことです。
ウ. 財務諸表の数値から収益性を分析する
財務分析で行うことです。
エ. 監査対象の業務のうち、リスクの高い領域を選ぶ
システム監査のリスクアプローチで行うことです。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます
問 6
コーチングで用いられるGROWモデルの手順として正しいものはどれか。
ア. 現状→目標→意思→選択肢
順序が誤っています。
イ. 目標→現状→選択肢→意思
正解です。Goal(目標)・Reality(現状)・Options(選択肢)・Will(意思)の順に、相手自身に考えてもらいます。
ウ. 計画→実行→評価→改善
PDCAサイクルです。
エ. 認識→意欲→知識→能力
ADKARモデルの前半の段階です。
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問 7
システム監査におけるリスクアプローチの説明として適切なものはどれか。
ア. すべての業務を同じ深さで監査する
リスクアプローチは重点を絞る考え方です。
イ. 被監査部門が自らリスクを評価し、監査人は結果のみを確認する
統制自己評価(CSA)に近い説明です。
ウ. リスクの大きい領域に重点的に監査資源を配分して監査を計画する
正解です。限られた時間と人員で、重要な問題を見逃さないようにするための考え方です。
エ. 監査で発見したリスクに対して監査人が直接改善作業を行う
監査人は独立性を保つため、改善は被監査部門が行い、監査人は改善提案とフォローアップを行います。
選択肢をクリックすると正誤と解説が表示されます

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