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PD試験 システム区分の出題範囲まとめ|技術分野別に徹底解説

PD試験 システム区分とは?対象者と試験の位置づけ

プロフェッショナルデジタルスキル試験(PD試験)のシステム区分は、情報システムの設計・開発・運用に携わるエンジニアやアーキテクトを主な対象とした区分です。マネジメント区分が「経営とITの橋渡し役」を認定するのに対し、システム区分は技術的な実装力・設計力・セキュリティ対策力を問います。

IPA(情報処理推進機構)が策定した試験シラバスでは、クラウド・ネットワーク・セキュリティ・IoT・アジャイル・API設計など、現代のシステム開発現場で必須となる幅広い技術領域が出題範囲として定められています。

システム区分の主な対象者

  • システムエンジニア・ソフトウェアエンジニア
  • クラウドアーキテクト・インフラエンジニア
  • セキュリティエンジニア・SOCアナリスト
  • DevOpsエンジニア・SRE(サイト信頼性エンジニア)
  • データエンジニア・IoTシステム開発者

主な出題領域と具体的なポイント

システム区分の出題領域は技術の種類に応じて6つの主要カテゴリに分類できます。それぞれの具体的な内容と試験対策のポイントを解説します。

1. クラウドアーキテクチャ

クラウドコンピューティングの構成モデルから、マルチクラウド・ハイブリッドクラウドの設計パターンまでが出題されます。具体的には以下のような知識が問われます。

  • クラウドサービスモデル:IaaS / PaaS / SaaS の特徴と責任範囲の違い
  • 構成モデル:パブリック・プライベート・ハイブリッド・マルチクラウドの定義と使い分け
  • 高可用性設計:マルチAZ(アベイラビリティゾーン)・リージョン分散・フェイルオーバー
  • コスト最適化:リザーブドインスタンス・スポットインスタンスの使い分け

対策のポイント:「マルチクラウド(複数パブリッククラウドの併用)」と「ハイブリッドクラウド(パブリック+オンプレミスの連携)」の違いは最頻出です。また、各クラウドサービスモデルで「ユーザーが管理する範囲」と「プロバイダーが管理する範囲」の境界線を整理しておきましょう。

2. ネットワーク設計・プロトコル

TCP/IPモデルの各層の役割から、Webシステムで使われる通信プロトコルの特性まで幅広く出題されます。

  • 通信プロトコル:HTTP/HTTPS・WebSocket・REST・gRPC・GraphQLの特徴と使い分け
  • DNSとロードバランサー:名前解決の仕組みとL4/L7ロードバランシング
  • CDN(コンテンツデリバリネットワーク):静的コンテンツのキャッシュと配信最適化
  • VPN・専用線:IPsec・SSL-VPNの違いと用途

対策のポイント:WebSocket(双方向持続接続・リアルタイム通信)とREST API(リクエスト/レスポンス型・ステートレス)の違いは毎回のように出題されます。また、HTTPSによるTLS通信の仕組み(証明書・ハンドシェイク)も押さえておきましょう。

3. セキュリティ対策

Webアプリケーションセキュリティから、最新のゼロトラストアーキテクチャまで幅広く出題されます。

  • Webセキュリティ脆弱性:SQLインジェクション・XSS・CSRF・SSRF の仕組みと対策
  • ゼロトラストセキュリティ:「Never Trust, Always Verify」の原則とコンポーネント(IAM・MFA・EDR・SIEM)
  • 認証・認可:OAuth 2.0・OpenID Connect・JWTの仕組み
  • 暗号化:対称鍵暗号・公開鍵暗号・デジタル署名の用途と違い

対策のポイント:SQLインジェクションの根本対策は「プリペアドステートメント(パラメータ化クエリ)」、XSSの根本対策は「出力時のHTMLエスケープ」と、それぞれの対策の「なぜ有効か」を理解して覚えましょう。WAFは補完対策であり根本対策ではないという点も重要です。

4. IoTシステムの設計

IoT(Internet of Things)システムのアーキテクチャと、エッジ/クラウドの役割分担が出題されます。

  • 3層アーキテクチャ:デバイス層・エッジ/フォグ層・クラウド層の役割
  • 通信プロトコル:MQTT(軽量メッセージング)・CoAP・HTTP の特徴と用途
  • LPWAN:LoRa・Sigfox・NB-IoT(広域・低消費電力・低速通信)
  • セキュリティ課題:デバイス認証・ファームウェア更新・暗号化

対策のポイント:エッジコンピューティングの目的(クラウドへの転送前にローカルで処理し遅延を低減する)と、MQTTがIoTに適している理由(軽量・パブリッシュ/サブスクライブモデル)を整理しましょう。

5. アジャイル開発・DevOps

スクラムフレームワークの役割と、DevOps/CI-CDパイプラインの概念が出題されます。

  • スクラムの3役割:プロダクトオーナー(PO)・スクラムマスター(SM)・開発チームの責任範囲
  • スクラムの4イベント:スプリント計画・デイリースクラム・スプリントレビュー・レトロスペクティブ
  • CI/CDパイプライン:継続的インテグレーション(自動ビルド・テスト)と継続的デプロイ(自動リリース)の違い
  • IaC(Infrastructure as Code):Terraform・Ansibleによるインフラのコード管理

対策のポイント:スクラムでは「プロダクトバックログの優先度決定権はPOのみにある」という原則と、「スクラムマスターはサーバントリーダーであり命令権限を持たない」という点が頻出です。

6. API設計・マイクロサービス・コンテナ技術

現代のシステム開発に不可欠なアーキテクチャパターンとその技術基盤が問われます。

  • マイクロサービスアーキテクチャ:モノリシックとの比較・サービス間通信・APIゲートウェイ
  • コンテナ技術:Docker(コンテナのビルド・実行)とKubernetes(オーケストレーション)の役割分担
  • Kubernetesの概念:Pod・Node・Cluster・Deployment・Service の階層関係
  • API設計:RESTfulの原則・OpenAPI(Swagger)・バージョン管理・レート制限

対策のポイント:KubernetesにおけるPod(最小デプロイ単位)の定義と、マイクロサービスにおける「各サービスが独自データベースを持つ」という疎結合の原則(データベース共有はアンチパターン)を押さえましょう。

公式サンプル問題の傾向分析

IPAが公開しているシステム区分のサンプル問題から読み取れる出題傾向は以下のとおりです。

出題領域 出題比率(概算) 主な問題形式
クラウド・ネットワーク 約25% 選択式・構成図の解釈
セキュリティ(Webセキュリティ・ゼロトラスト) 約25% 選択式・脆弱性対策の適否判断
IoT・エッジコンピューティング 約15% 選択式・アーキテクチャ判断
アジャイル・DevOps・CI/CD 約20% 選択式・用語定義・プロセス判断
API設計・マイクロサービス・コンテナ 約15% 選択式・設計適否判断

システム区分の問題では、単純な用語説明だけでなく、「この要件に対してどのアーキテクチャが適切か」「この対策は根本対策か補完対策か」といった設計判断を問う問題が多く出題されます。技術の「なぜ」を理解することが高得点のカギです。

効率的な学習ステップ

ステップ1:自分の弱点領域を特定する(1週間)

まず全領域をざっと見渡し、自分が得意・不得意な領域を把握します。エンジニア経験がある方はセキュリティや技術概念が得意でも、アジャイルやIoTは苦手という場合も多いため、弱点を優先的に学習する計画を立てましょう。

ステップ2:セキュリティと設計パターンを重点学習(2〜3週間)

出題比率が高くかつ汎用性の高いセキュリティ(Webセキュリティ・ゼロトラスト)とクラウドアーキテクチャを重点的に学習します。それぞれの対策がなぜ有効かを理解することが応用問題への対応力につながります。

ステップ3:演習問題で本番形式に慣れる(1〜2週間)

本番の問題は選択肢が紛らわしいことが多いです。演習問題を繰り返し解き、「正解だけでなく誤選択肢がなぜ間違いか」を説明できるレベルを目指しましょう。

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